先日、大阪成蹊短期大学で、製菓・製パンを学ぶ学生の皆さんに向けて「素材のちがい」をテーマに授業を行いました。今回は、日常的に使うことの多い“小麦粉”と、注目が高まっている“米粉”の特性の違い、そして「米粉でパンを作ったらどうなるのか?」という実験的なテーマを中心に進めました。
まずは、小麦粉に含まれる「グルテン」の存在を体感してもらうため、実際にグルテンを抽出して見せました。水で練っていくうちに粘りが強まり、弾力を持つグルテンが現れる様子に、学生の皆さんも興味津々。小麦粉が“膨らみ”“もちもち感”を生む理由を、目で見て理解してもらうことができました。
一方で、米粉にはグルテンが含まれません。そのため、同じようにパンを作ってもふんわりと膨らみにくく、食感も異なります。授業では、米粉のみで試作したパンを実際に試食しながら、食感・香り・味わいの違いを比較しました。しっとり、もっちりとした食感は米粉ならではで、「小麦のパンとは違うけれど、新しいおいしさがある」と多くの学生が驚いていました。
授業の後半では、学生からたくさんの質問が寄せられました。
「ダイエットをするなら小麦粉のパンと米粉のパン、どちらが良いの?」「米粉のパンにグルテンを入れるってどういうこと?」「アレルギー対応のパンはどうやって作るの?」など、学びを自分ごととして考える前向きな姿勢が印象的でした。
素材を知ることは、ものづくりの第一歩です。粉の違いを理解することで、食感・風味・焼き上がりといった“おいしさの理由”を自分の言葉で説明できるようになります。今回の授業が、若い技術者の皆さんにとって、素材と向き合うきっかけになれば嬉しく思います。
今後も、こうした「素材の魅力を伝える授業」を通して、食の世界を志す学生の皆さんが、自信を持って現場に羽ばたいていけるよう応援していきたいと思います。


